就活や転職では自己分析が、入社後はロールモデル探しが重要だとよく言われます。 しかし、私はどちらもしっくりきておらず、もやもやしていました。
自己分析で、強みや弱みを整理しても自分の価値観とのつながりが掴めませんでした。
ロールモデル探しも同様で、会社の中で「この人のここはすごい」と思うことはあっても、「この人みたいになりたい」と思うことは少なかったからです。
そんな中で試してみて「これだ」と思ったのが、「好きなキャラ分析」でした。
観察|好きなキャラを並べてみた
これまでの人生で好きだった漫画や小説のキャラを、思いつくまま並べてみました。
作品も年代もバラバラでしたが、実は好きを切り分けると2種類あることに気づきました。
分析|「好き」には2種類あった
キャラリストを眺めているうちに、一つの気づきがありました。
同じ「好き」にも、2種類あるのです。
憧れの好き
リヴァイ、ミカサ、羌瘣、イタチはとても魅力的で、圧倒的な実力があり、かっこいいですし、憧れもあります。しかし「自分もこう考えそう」「自分もこう行動しそう」とはあまり思いません。
共感の好き
一方で、シカマル、折木奉太郎、クラピカ、マイケル、昇平君、守には、「わかる」「自分もそう考えそう」という感覚があります。
どうやら私は、「憧れるキャラ」と「共感するキャラ」を無意識に分けていたようでした。
共感の好きはロールモデルの源泉
ここで、共感するキャラの共通点を考えてみると、次のような特徴が並びました。
例えば、シカマル対テマリ戦、クラピカ対ウボォーギン戦、マイケルの脱獄計画。
私が好きな場面を振り返ると、単純なパワー勝負よりも、相手を観察したり事前に調査したりして情報を獲得し、状況を整理しつつ相手の思考の構造を理解して、弱点を見抜き、自分の得意領域に持ち込み、勝ちをつかみに行く場面が多いことに気づきました。
好きなキャラを分析しているつもりでしたが、実際には自分が魅力を感じる「価値観」を分析していたようです。そしてこの価値観、実は仕事の好みにもそのまま当てはまっていました。
拡張|「キャラの好み」は「仕事の好み」につながっている
この分析を経てハッとしました。
私が仕事で興味を持っているテーマと、キャラの好みが一本の線でつながったからです。
私は、Power BIなどを使ったデータ可視化、サプライチェーンのトレーサビリティ(追跡性)、サーキュラーエコノミーといったテーマに興味を持っています。
一見するとバラバラに見えますが、今回整理してみると「構造を理解すること」という一本の線でつながっていました。
例えば、トレーサビリティに興味を持ったのも、「どこで何が起きているのかが見えない」状態を、データを通じて構造を見えるようにする作業に美しさや楽しさを感じたからです。
これは、例えばクラピカが相手の能力や状況を分析して、見えない部分を見えるようにしていく感覚と、自分の中では同じ価値観でした。
つまり、仕事の好みとキャラの好みが一致しており、強みや弱みを並べるだけの自己分析では見えなかった「軸」が、ここで初めて見えてきたわけです。
実践|ロールモデルは「人」ではなく「要素」で考える
ここまでの分析を通じて、ロールモデルについての考え方を改めました。
以前は、ロールモデル探しという言葉を、「誰か一人を目標にすること」だと思っていました。
しかし実際には、「この人の考え方は好き」「あの人の専門性はすごい」「あの人のやり方は見習いたい」ということが多いものです。誰か一人を丸ごと真似する必要はありません。
むしろ、今回キャラ分析で行ったように、自分が繰り返し惹かれる要素を抽出することの方が重要なのではないかと思うようになりました。
もちろん、これはキャラに限った話ではありません。スポーツ選手でもいいですし、政治家でもいいです。上司でも親でも構いません。自分が魅力を感じる人たちを並べて、どこに惹かれているのかを抽出してみれば、同じような分析はできるはずです。
ただ、キャラには一つ大きな利点があります。それは作者によって特徴が極端に強調されているため、「自分は何に惹かれているのか」が見えやすいのです。だからこそ、価値観分析の入口として使いやすいのだと思います。
キャラ分析を皮切りに、他の対象にも範囲を広げてみれば、分析の厚みはさらに増すと思います。
まとめ
私と同じように自己分析がしっくりこない人やロールモデルが見つからない人は、一度好きなキャラを並べて分析してみることをおすすめします。
分析しているのは個々のキャラではありません。
その奥にある、「自分はどのような価値観や考え方に魅力を感じるのか」という問いです。
私の場合は、「構造を理解し、勝ち筋を考える人」に魅力を感じていました。
こういった本質的な価値観を知り、自分自身への理解が深まれば、自ずとどのような人を目指し、そのためにどのような仕事をしたいのか、が整理できるものだと感じました。




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